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LEADERS BLOG

2021.4.30 / 浜永 良成

エヴァンゲリオン最終章制作の数年間の取材記録でした。試行錯誤を繰り返し、自分が面白いと感じるもので無いと何度も何度もたとえ1年かけて作り上げたこともゼロからやり直す過程が記録されていました。

気になる言葉としては

・全身全霊をかけて自分の全てを吐き出しているので壊れた、鬱になった。

・自分と状況がリンクして、自分にあるものが作品になる、だから本物になる。

・作品に命をかける、自分が世の中でやれることはそれしかない。

・自分が考えたことなんか面白くない、それをくつがえすことが面白い。

・頭の中でつくるのではなく、自分の外にあるものを表現したい。

・自分の命より作品が大事。

凄まじい常軌をいっした生き様であり、難解なものもありますが心に強く迫ってくる言葉です。

宮崎駿さんは彼のことを
「庵野は血を流しながら仕事をする」
「万年青年の持つ生きづらさが映画に現れて、そこにみんなが共感する」
と話していました。

製作中の数年は終始、何を考えているかわからない虚ろな表情(私にはそう見えた)でしたが試写会の後は映像の中では見たことのない穏やかでつきものが落ちたような表情が驚きでした。
どちらが庵野秀明さんなのかはわかりません。

ビジネス的には成り立たないかなと思われる点(多くの人が関わっている1年の仕事を全て否定するなど)はあるものの後の記者会見では興行収入はロボットアニメ最高の100億円を目指すと明言していました。