X note

LEADERS BLOG

2026.5.8 / 浜永 良成

本棚を整理していたら10年ほど前に美術館のショップで買ったデンマークの画家の画集が出てきたので久しぶりに開いてみました。
その絵は室内画が多く、どれも全体が灰色系の静かな何ということのない絵に見えます。
人物は居ても、ただ静かにそこに佇む。
人は後ろや下を向いていてあまり生命感を感じない。
室内画には扉が描かれているがほとんど扉が開いていて隣の部屋が見えている。
それは何かの暗示?
風景画には空はあるが、雲が多く太陽光は弱く描かれており廃墟のようでもある。
全て緻密に表現されているが輪郭はあまりはっきりとはしておらず、むしろぼんやりしている。
時間が静止しているようだ。ひどく落ち着きを感じる。
全て画家が感じた外世界を自分の内世界の感じ方で表現しているのか。
ある明け方、窓の外を何気なく眺めると空は少しだけ明るくなっていたが今にも小雨が降りそうなどんよりした曇り空。
緑の葉っぱも灰色に見える。
だけど、穏やかな気持ちになるとともに、あの画集の絵画と似た感情を与えてくれることに気づきました。
人にはそんな時間もあってもいいと感じました。
我々は暗くない葬儀を目指していますがこの絵画のような静謐の時間を過ごすお別れも一つの選択肢だと思いました。
それはどうしようもない喪失感ともう一回会いたいけれどもう会えない諦めの気持ちでいる時にふさわしい世界を与えてくれるからと思えたからです。

ヴィルヘルム・ハマスホイの「ロンドンのモンタギュー・ストリート、あるいは大英博物館の側面」

ヴィルヘルム・ハマスホイの「室内」

ヴィルヘルム・ハマスホイの「白い扉、あるいは開いた扉」

2026.3.27 / 浜永 良成

30年ぶりくらいにCDジャケ買いをしてしまいました。以前よく聞いていたトランペット奏者のデュオアルバムです。
ジャケットの写真のレトロな水着女性(表)とプールの水色(裏)と背景のベタ塗りのピンクとのコントラストがなんとも言えず、どんな曲が入っているのか確認もせずにポチしました。
曲は想像以上でホッとしました。
若い頃は部屋にレコードアルバムを飾っていた自分としてはネット配信のアルバムには当然ジャケットもライナーノーツも無く、曲を聴きながらジャケットの絵を眺めたり曲の説明を読んだりする楽しみも無く物足りない気持ちになります。
(ジャケ買いとしてはもちろんCDよりレコードがいいのですが)
それよりなぜこのジャケットを気に入ったのか改めてじっくり眺めると写真と一色のベタ塗りという2種類の表現の融合が単一の写真、イラストとは異なる現代絵画にも似た世界が表れているように感じました。
異質なものを組合せた新たな商品も考えられそうですね。

2026.2.13 / 浜永 良成

テレビや映画は視覚と聴覚が同時に刺激されていて更に他の感覚とかけあわせる事例はあまりありません。

食事のシーンで匂いを流したり、地震などのシーンで椅子が振動するなど他の感覚を合わせることも実験的にはあるようですが一般的ではないですね。

音楽を聴きながら、文学を読むと単独とは少し異なるように感じることがあります。

文学から感じることを増幅してくれることもその逆もあります。

それが自分の好みで選んだ組み合わせであれば豊かな時間だと感じることがあります。

雑然とした自宅の居間も何か落ち着いた時間を与えてくれる空間のように感じられます。

絵画をじっくり観ながら、合いそうな音楽を聴くなどもありですね。

文学と音楽の各々の組み合わせは人それぞれの好みであり、いろいろ組み合わせることができます。

これ、音楽が流れる喫茶店で好きな本を読むってこと?ではなく音楽も自分が選ぶところが要です。

そこにはちょっとした創造性、偶然性、発見があり、その人独自の世界がつくれることもあります。

うまくいけば他者に作られた組み合わせより豊かな時間を味わうことができます。

他にも複数の感覚の組み合わせで新たな愉しみ方ができるものがあるかもしれませんね。

かけざんすることで新たな価値を持つ商品・サービスも考えられるかもしれないなんて考えたりもします。

2025.12.26 / 浜永 良成

国や文明には通常権力者が存在しているが5000年前のインダス文明には権力者が存在した証である王宮や王墓、巨大な建造物、更に武器も今まで見つかっていないという。
※ちなみに私の権力の大まかな理解はWikipediaの一部にある
「ある者が他者をその意に反してでも行動させうる、特別な「力」を保有している」
に近い。

強大な権力を持つ王が存在せず、交易のために人が集まって都市をつくったと推測されている。 
インダス文明は約700年継続して戦争で滅びた痕跡はなく、環境変化などによりそのエリアから他のエリアに人々が拡散したと想像されている。 
権力者なしに長期に渡って国、都市が存続していたことに驚く。
理由として
権力が集中しない体制。
危険な国とは接触しない。
私有財産の概念が無い。
が考えられている。

今の世界を眺めると多くの権力者が皆が共存できる世界を目指しているようには思えない。
権力者のいない文明には人間が幸せに暮らせる持続可能な未来へのヒントが隠されているかもしれない。

2025.11.14 / 浜永 良成

最近、高校時代の同級生、20代の遊び仲間、前職の仕事仲間などとの飲み会の機会が何度かありました。
声をかけてもらった時は久しぶりすぎて何を話せばいいのか、話が合うのかなど迷いの気持ちがありました。
独身の人もいれば孫がいる人も、離婚している人もいました。
だいたい6〜10人程度の人数で簡単に近況を話したり、昔話を懐かしく語り合ったりするうちにその距離感はゆったりと縮まっていく時間が心地よかったです。
参加して良かったと思いました。
何十年も前の共有した時間が蘇るからか。
時間の経過が心に何かをおよぼすのか。
みなさん力みが抜けて穏やかになっているように感じられました。
その後まわりの人に今までより少しやさしい眼差しを向けられる気がしました。
そんな気持ちにさせてくれた段取りしてくれた方に感謝です。
みなさんにもおいおいそんな時が来ると思いますよ。