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2023.2.24 / 浜永 良成

家内が10年ほど前に、1年半近く飼い主のいない生活を送っていた猫をもらってきました。
オレンジっぽい茶猫なのでオーレンといいます、名付け親は不明です。
あまり愛想のないマッチョな雄猫で、私の近くに来ることもなく、またペットということでもなくただ同居しているという感じでした。

その関係は時が経っても変わらなかったのですが、2ヶ月ほど前より鼻がグズグズでよくくしゃみをするようになり、家内が動物病院で診てもらったところ、鼻の上の方に癌があるが高齢なので手術もできないという。
食も細くなりマッチョだった身体は痩せてしまい、毛も艶がなくバサバサになってしまいました。
ここ1ヶ月は鼻血を垂らすようになり、よく見ると目からもうっすら血を流すようになりました。
ただよろよろとしながらもちゃんとトイレには行って排泄はします。

止血剤や抗生剤で治療しており、家内が家でも栄養剤を点滴し、針を刺されても意外と大人しくしています。

私も家にいる時は鼻血を拭いてやったり、時おり撫でたりしてしていたら、最近は私の近くに擦り寄ってくるようになりました。

そうなると可愛いもので膝の上にのせてやったりしているうちに友人のように感じるようになりました。

誰にも不満も不安も言わずに静かに過ごしています。
もうしばらくすると亡くなるという医者の見立てです。
命あるものが最期まで懸命にけなげに生きようとする姿は凄いなと思ってしまいます。

もっと早く友人になれれば良かった、、、
あの鼻血が詰まった顔をもう少し見ていたいなと思います。

2023.1.20 / 浜永 良成

今回は新年の配信挨拶動画の内容を掲載します。

 

「あけましておめでとうございます。

我々を取り巻く外部環境は、円安をはじめとして厳しい状況が続いています。

どうしていけばいいのか?

今の問題・状況を視点を変えて捉えることができると、もしかすると活路が見えてくるのではないかと考えます。

そのきっかけはある本に書いてあったのですが

エレベーターが遅いという問題があったとすると、速くするためにモーターを変えるという解決策が真っ先に考えられます。

しかし柔軟に考えると

待ち時間がうっとうしいことが問題ではないかと捉えてみると例えば鏡をつける、アルコール剤を設置する、ニュースなどを
掲示するなどの別の解決策もありえるかもしれません。

問題はエレベーターの中で、短時間にしろ無意味な時間を過ごすことがうっとうおしいと感じることなら、何かちょっとした
ことができればうっとうしいと感じることを軽減できるのではないかと考えられます。

「遅い」という事象を単純に「早くすればいい」に直結させずに、その時に人の心の中で何が起こっているのか想像してみる
と、新たな解決策が浮かんでくることがあるのではないでしょうか。

葬儀業界はこれまでのしきたりが重要視されてきましたが、その本来の意味を問い直して「その時に人は何を感じているか」
を想像してみると「新たな葬儀のカタチ」そして新たな商品サービスが見えてくるかもしれません。

そこを柔軟に考え抜けば、今の時代にふさわしい別れの形が考えられるのではないでしょうか。

言うは易し行なうは難しですが、これからの時代のお葬儀をお客様や会社のみんな、そして様々な社会の人たちと共に試行錯誤
していきたいと思います。

本年もよろしくお願い致します。」

 

読み返すと、これはまさしく自分に対する言葉だなぁと思いました。

商品開発など一度これだと思うとそこから離れることがなかなかできず、なんとかそれを形にしたいと考え続けてしまいます。

それが大事な時もあるのですが、一度引いてみて人がどう感じるのかと捉えなおすことが必要なんですね。

2022.12.16 / 浜永 良成

先日の商品開発部ミーティングで話したことです。

あるお寿司屋でおまかせ料理を頂いた時のことですが最後にイクラや雲丹が入ったモナカを頂きました。

最中の中身はあんこなどの甘いものが定番でイクラや雲丹には驚きました。しかし最中そのものには主張する味はなく、思いのほか相性がピッタリでした。

こんな風に図式にしてみました。

通常の最中の中身=「甘いもの」×「柔らかいもの」

硬いものは最中の食感と合わないから「柔らかいもの」というのは妥当。
片方は「甘いもの」ではなくてもいいのでは?と考えてみることで新しい組合せ=新商品が生まれる可能性があるという事例だと捉えました。

ある商品の構成要素を分解して他の要素と置き換えできないか考えてみると思わぬ新たなものが生まれる可能性があるんだと気づきました。

いろんなものを因数分解して引いたり、足したりしてみると面白いかもしれません。

2022.11.8 / 浜永 良成

新聞に小学校2年生女の子の「水田」という習字と「すてきな色ばかりのけしき」という習字の説明文が掲載されていました。

そこに合った言葉を拾ってみると
「よいお天気」
「空は水色」
「山はみどり色」
「ゆきで白色」
「水はとうめい」
「水がつめたかった」
「水田はゆきどけ水がつかわれている」
「すてきな色ばかりのけしきを見ることができて、しあわせな気もちになりました」

簡素な言葉と限られた漢字の文章はとても読みやすく、純粋で心が澄んでいく気がしました。

きっと美しい透明な心があれば知っている言葉は少なくても感じていることは正確に伝えることができるんだと思いました。

ひらがなとその合間に点在するシンプルな画数の少ない漢字の配置すら不思議にきれいに見えてきました。

2022.10.7 / 浜永 良成

日本の葬儀の意味合いは通常、遺族や近親者が故人の死を受け入れ、儀式としてお別れし、区切りつけることで明日に向かうことと考えられます。

テレビで見たのですが、エリザベス女王の葬儀に対してイギリスでは宗教観が異なることもあり「女王のこれまでの人生を祝福する」とインタビューに答えていた一般市民の声に少し驚きました。

日本でも葬儀に際して故人への感謝を表しますが「祝福」という捉え方はほとんど無いと私は思っています。
死は言うまでもなく哀しいことですがその人の一生を祝うことに全く違和感はありませんでした。
少なくとも真っ当に(何をもって真っ当というかは人それぞれですが残された人がそう思えればいい)生きてきた人の一生を祝うことで哀しみを少し軽減できるはずです。

異なる文化を知ること、特に「祝福」を葬儀の一テーマとすることで改めて葬儀の在り方を捉えなおして、新たなグリーフケアにもつながるこれまでとは違う「別れのカタチ」を創造できるのではないかと感じました。