LEADERS BLOG
今年は夏が早かったので普通なら八月の終わりの風を七月の終わりに感じた日がありました。
その時に頭に浮かんだことがあります。
50年以上昔の畳の部屋で庭への建具は開けて、網戸にして、蚊帳の中で母、妹、自分が寝ていた時のこと。
蚊取り線香をたいていましたが、蚊帳に入る時に母がうちわであおいで蚊が入らないようにしていたこと。
敷布団の上にゴザを敷いていたのでさらさらした感触だったこと。
水色の半袖のパジャマを着ていたこと。
そんなに暑くはなく、同じような風が吹いていた気がします。
その風で懐かしい細かな記憶が蘇ってきた。
空気の乾き具合、風の心地よさ、何か植物の匂い、季節を感じる様々な感触が自然の風にはあります。
些細なことですがそんなことを感じることで遠い昔に運んでくれた瞬間が静かで穏やかな懐かしい気持ちにさせてくれました。
みなさんもそんな経験ありますか?
先日地元小松のスーパーで夜のつまみを探していた時に昨年退職されたTさんに偶然会いました。マスクをしていても角刈という特長的な髪型とスマートな体型で直ぐにわかりました。
Tさんも私が声をかけると即座にわかってくれました。
まだまだ元気なので今は同級生が会長の介護施設で働いているということです。その施設は自宅の近所で平日8:15〜5:15まで頑張っていると。
しばらく研修された後に現場に出たそうで、以前と変わらずとても元気でした。私は三和が円安で大変であることなどひとしきり話し、互いに健康に気をつけて頑張りましょうと別れました。
退社された方が心身共に健やかで働いていることや現役の頃と同じように距離感もなく互いに近況報告ができたことで何かあったかいものをもらった気がしました。
ある朝、会社の前を歩いていると正面から来る会社の営業車中の〇〇さんと目が合い、彼が笑顔で会釈してくれました。
その笑顔がとても気持ちが良く、さわやかな一日になるような気がしました。
と思っていたら〇〇さんが会社で話しかけてくれました。
取引業者の一社として客先懇親会での突然振られた業者挨拶の中で当社のミッションを交えた彼なりの言葉と仕事に対する意気込みを語ることができたことを話してくれました。
そのあと客先の代表の方からいい良いスピーチだったと褒められたとも。
〇〇さんの本来持っている明るさと最近の成長を活かし、会社が大事にしていることを自分の言葉で語ってくれたことをとても嬉しく思いました。
さらに関係者(〇〇さんの上司)とそのことを共有できたことでその日は本当に気持ちの良い一日でした。
いつも無理をしてつくり笑顔をする必要はないと思いますがまわりの人を肯定視しているからこそ内側から出てくる笑顔は〇〇さんの宝だと感じました。
朝日新聞の悩みのるつぼ
回答者の社会学者の上野千鶴子さんが
相談者に対する回答の中で
>ものごとにはそれを見た人だけの多様性がある。
(だけど多くの人はそれに気づいていない)
と語っていました。
同じ日の朝日新聞「人権コメント」の中でタレントのりゅうちぇるさんが
>人間ってわからないものに出会うと枠にはめたがります。
と話していました。
たまたまでしたが二人の考えには何か合い通じるものがあると感じました。
自分で考えずに周りにある常識にそして人が正しいと言うことに簡単に染まる、委ねる。
でもそうしないと受け入れらない時がある。
しかし自分の考えの及ばない人たちの意見に触れ、新しい発見を感じつつ、大切なことを教えてもらった気がしました。
これまでの定説や人が言っていることをそのまま自分の中に入れてしまうことは危険であると。
様々な考え方に触れつつ自分の感じ方を大切にすることを意識したい。
りゅうちぇるさんは自分の境遇の中でそれを感じて得たのだろう。
先日、知人の納骨式に参列しました。
故人の奥様に葬儀の時は話しかけることができませんでしたが今回は奥様より話しかけて頂けました。
亡くなったことのどうしようもない哀しみ、なぜいなくなったのか(不条理)いつまでも気持ちが整理できないけれど生きていかなくてならないことなど心の内を飾らない言葉で語って頂けました。
こんなに話されるとは思ってもおらず、私は言葉のいたわりでは軽く思えてあまり話すことができず、あいづちをうち、うなずくばかりでした。
しかしその時どう思っているかを聴くことで、うまく表現できませんが自分はここに来てほんとうに良かったと感じました。
何もできなくても人との別れに立ち会うようにその場に居ることの意味を感じることができました。
納骨の行き来の薄曇りの空や開花前の桜の木々、暖かくなってきた空気がこの日を記憶に残してくれる気がしました。
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