プロジェクトストーリー
PROJECT story

- 翔けるプロジェクト
ふわふわな見た目で愛嬌たっぷりのかわいいひつじ♡っと思いきや頭に棺の扉がついてる!?
そんな突っ込みどころ満載な『ひつぎひつじ』は三和のマスコットキャラクターとして2019年9月に誕生しました!
なぜ『ひつぎひつじ』が生まれたのか?その背景にはどのような葛藤があったのか?後半はインタビューを交えて詳しくお伝えしていきます!
従来のイメージを刷新「明るい葬祭用品メーカー」へ
三和物産は創業から約70年間、葬祭用品メーカーとして地道に努力し、業界内ではその名を広めてきました。しかし、葬儀の縮小による葬儀単価の低下や、業界で働いている人の高齢化による人材不足のため、経営やマーケティングにおいて年々厳しさが増しています。
このような葬祭業界が抱える課題に対し、何らかの視点で経営方針を変えていく必要があるという三和の思いは、徐々に確信へと変わっていきました。
当時(2018年)は、日を追うごとにSNSの利用者が増加し、ネット市場も活性化していました。ところが皆さんも想像ができる通り、葬祭業界においては、SNSの活用やネットの活用をできている企業が少ない状況でした。業界的にもSNSを活用する難しさもあったと思います。
私たちは業界内の知名度はあるものの、エンドユーザーと直接的な接点を持つことはなく、もちろんネット上にも三和のブランドを示すものはありませんでした。
あらゆる業界で、SNSやインターネットを駆使した企業が従来のビジネスモデルを打ち破り、既存企業がその座を追われる様子を目の当たりにしてきました。具体的には、タクシー業界に「ライドシェアサービス」というシステムが構築されたり、「動画配信サービス」が誕生したことでレンタルビデオ会社が衰退していったりなどです。SNSやインターネットを積極的に活用する新しい企業が台頭し、それまでの業界の常識やビジネスのやり方を根本から変えて来たことは記憶に新しいと思います。これは決して他人事ではなく、いつか私たちの業界にもこの一連の流れが押し寄せるだろうと、強い焦りを感じていました。
そのような中、従来の業界イメージを塗り替えるため、私たちは「明るい葬祭用品メーカー」という新たな旗を掲げ、SNSを通じた情報発信を構想し始めました。この背景には、エンドユーザーの方々との接点をどう創り出すか、そして三和物産という存在をどう広く認知していただくかという課題意識もありました。
この課題を解決するための取り組みとして、SNSを運用するにあたり、何か三和を象徴するキャラクターがいたら良いよね!という声から、親しみやすいオリジナルキャラクターの制作に至ったのです。
ひつぎひつじ誕生!!
2019年9月。半年に渡る試行錯誤の末、ついに『ひつぎひつじ』が誕生しました!
なぜ「ひつぎひつじ」なのか?誕生の背景にはどのような試行錯誤があったのか?という疑問一つ一つを、ここで明らかにしていきます。
ー誕生のきっかけとコンセプト
当時、葬儀社様向けに提供していた「棺の中に入る体験」について、もっと明るく、柔らかい雰囲気で伝えたいという思いがありました。そこで、三和のデザイナーが、親しみやすさを意識し、『入棺体験やってます』と話しかける羊のイラストのポップを制作しました。このポップに描かれた羊がお客様から好評だったため、ここから羊のキャラクターである「ひつぎひつじ」の誕生に繋がりました!
好評を踏まえ、三和の特徴的な商品である「棺」と「ひつじ」を掛け合わせた「ひつぎひつじ」をイラストレーターのハヤカワケンゾーさんに作っていただきました。
ーデザインに込めた想いと開発秘話
続いて、「ひつぎひつじ」が現在のデザインになるまでの過程や試行錯誤について知るべく、「ひつぎひつじプロジェクト」のメンバーの社長の西河とプロジェクトリーダーの松浦にインタビューをしてみました。
Q. 初期のデザイン案はどのようなものでしたか? 名前の印象についても教えてください!
松浦:最初にいただいた4案のうちの一つに、今の「ひつぎひつじ」がありました。他には目が点のすごく素朴な表情の案もありましたが、私はあざとい表情の今の「ひつぎひつじ」を推しました。名前も「上手い!おもしろい!」と思いました。
西河:金沢市の形の耳をした「かなざわんちゃん」という犬のキャラクター案もありました!むびしばいも作っていただきましたが、やっぱり三和っぽいキャラクターは「ひつぎひつじ」かなと!目が「点」か「つぶら」かでみんなで話し合いましたよね!名前を初めて聞いたときはダジャレかと思いました(笑)
Q.『ひつぎひつじ』案が4つ程あったということですが、最終的にどのように決めたのですか?
松浦:多数決では決めたくなかったので、プロジェクトメンバーとミーティングを重ねて、各自が良いと思うキャラクターとその理由を語り合いました。ファンになってもらえるかどうかという基準でみんなで話し合った末、現在の「あざとかわいい」案に決定しました!
Q.『ひつぎひつじ』に込めた三和のメッセージや想いを教えてください!
西河:死生観をリデザインする、世の中に問いを投げる存在として生まれたのが「ひつぎひつじ」です。「棺」と「ひつじ」を掛け合わせてみたり、中から人が出てきたりと攻めたデザインではありますが、世の中にある常識にとらわれず、これからも新たな取り組みをし続けていきます!
松浦:「死」から「生」をポジティブに考えられる社会になって欲しいです!今の社会はまだ、死についての話題はタブー視されている風潮がありますが、その死について考えることを決して明るくしたいわけではありません。「ひつぎひつじ」の発信を通して「死」をカジュアルに捉えることで、今の生活や、今後の人生についてよりよく考えられるようになって欲しいと思っています。
ー『ひつぎひつじ』がつないだ新たな出会い
プロジェクトメンバーの皆が想いを語り合い誕生した「ひつぎひつじ」ですが、その活躍は社内のみにとどまりません。旧Twitter(現X)での発信をきっかけに、多くの新たな出会いを経験しました。
例えば、「雲もなか」の開発でお世話になったデザインユニット「さだまらないオバケ」さんとは、「ひつぎひつじ」のアカウントからダイレクトメッセージを送ったことが交流の始まりです。また、「Rotch」の発案者である小笠原さんも、ひつぎひつじを通じて繋がった大切な存在です。
さらに、新卒採用の場でも「ひつぎひつじ」は活躍しています。社長の西河は、「面接の際に『ひつぎひつじ』の動画を見せると、驚きや面白さを感じてくれるなど、皆さんの反応は様々です。『ひつぎひつじ』が、新たな出会いのきっかけになればと願っています」と話していました。
反響と今後の展望
ー『ひつぎひつじ』発表後の社内外からの反響
「ひつぎひつじ」発表当初、社内からの大きなリアクションはなく、おそらく「何のためにこの活動をしているのだろう?」と戸惑う社員の方もいたかと思います。しかし、プロジェクトメンバーや周りの社員の地道な努力により、「ひつぎひつじ」は徐々に社内に浸透していきました。
例えば、「ひつぎひつじ」のぬいぐるみを作ったことで三和の社員の家族をもファンにしたり、「ひつぎひつじ」を営業資料に使用することによって「かわいい!」「面白い!」など話がはずみその場が明るくなったり、いろいろな場面で活躍しています。広報メンバーからも、「キャラクターがいるとより広報活動がしやすい!」という話があったほどです。今でこそ「ひつぎひつじ」は当たり前にいる存在ですが、当時はそうではなかったのです。
チラシやSNSといった広報活動はもちろん、営業資料、他社とのコラボレーションなど、様々な場面で「ひつぎひつじ」が活躍していくことで、マスコットキャラクターを作った意義や、それが自分たちの仕事にどう繋がっているのかが徐々に理解されていったのです。
ところで、この記事を読んでくださっているみなさん!
「ひつぎひつじ」の誕生について話してきましたが、そろそろ「ひつぎひつじ」の今後の活躍について気になってきているのではないでしょうか〜?
最後に、現在予定している範囲内で、その一部をご紹介していきます♪
ー『ひつぎひつじ』の今後の展開
「ひつぎひつじ」は当初、エンドユーザーの方々を対象に誕生しましたが、その役割はさらに広がろうとしています。特に、死について語ることへの抵抗が小さくなり、社会全体の死生観がより開かれたものになることを期待し、現在は未就学児向けの絵本制作プロジェクトが始動しているところです。
また、皆さまお待ちかねの「ひつぎひつじ」LINEスタンプを公開しました!私たち三和物産は、「ひつぎひつじ」が単に自社のキャラクターに留まらず、「葬祭業界全体を明るくする象徴的な存在」へと成長していくことを目指しています。
「ひつぎひつじ」LINEスタンプの購入先はこちらから!
最後に
ここまで「ひつぎひつじ」の誕生ストーリーを読んでくださってありがとうございます。
これまでたくさん「ひつぎひつじ」という言葉を見てきたと思いますが、間違えずに読むことができましたか〜?
最後に、「ひつぎひつじ」から皆さんにメッセージが届いています♪
「こんにちは!『死生観のリデザイナー(自称)』ですっ!みんな知ってたかな〜?
『あと何回、会って話せるかな~』とか『いつかやるっていつ?』が口癖でよく言っちゃうけど、みんながより良く生きるきっかけになったらいいなって思ってるよ^^
これからもよろしくお願いしますっ!入棺体験もやってま~すっᏊˊ ꈊ ˋᏊ/」
引き続き、「ひつぎひつじ」の活躍をあたたかい目で見守っていただけると嬉しいです。
これからもどうぞ「ひつぎひつじ」をよろしくお願いいたします!