LEADERS BLOG
先日、喫茶店でこんな場面を見かけました。
店員さん:「飲み物を席にお持ちしますので、お座りになっていてください」
お客さん:(やさしい表情で)「申し訳ないから、ここで待ってますよ。気にしないでください」
店員さん:(笑顔でなおも丁寧に)「お時間もったいないので、ぜひお席で」
お客さん:(笑顔で)「大丈夫。そんなせっかちではないので。ゆっくりでいいですよ」
店員さん:(苦笑い)「・・・・」
その結果、レジ前にはそのお客さんが立ち続け、後ろには会計待ちのお客さんの列が伸び、待つ人たちの表情には、少しずつ不満の色が出はじめる。
この場面を見て、いろいろ考えさせられました。
どんなに善意から出た行動でも、どんなに本人が「相手のため」と思っていたとしても、
それが有効かどうかは、何を目的としているのか、そして今どんな状況なのかによって変わる、ということを。
ビジネスの現場でも、誰かの「良かれと思って」が、全体に悪影響を及ぼすことがありますよね。例えば、人に頼むのが申し訳ないからと一人で仕事を抱え込む「善意」。それは一見美しいですが、結果的に自身の長時間労働(従業員の安全と健康の阻害)を招き、チーム全体の生産性(業績)を落とし、最終的にお客様への対応スピード(顧客満足度)を低下させてしまいます。
こうしたことは、どれも「悪意」ではなく、むしろ「善意」から起こることが少なくありません。だからこそ少し厄介です。本人に悪気がないどころか、「自分は良いことをしている」と思っている場合、立ち止まって見直すことが難しくなるからです。
仕事は、思いやりがあれば十分、というものではありません。もちろん思いやりは大切です。けれど、それだけでは足りません。
必要なのは、
いま何が目的なのか
その場では何が優先されるべきか
自分の行動は本当に相手や全体の役に立っているか
を考えることかなと。
僕たちの仕事は、一人で完結するものではありません。お客様、取引先、仲間、現場、全体の流れ。常に複数の人や事情が重なり合う中で成り立っています。だからこそ、善意だけで動くのではなく、目的と状況を見て、打ち手を選ぶ。この視点を持てるかどうかで、仕事の質は大きく変わるのだと思います。
気づかないうちに、
「相手のため」のつもりが、「自分の思い込み」になっていないか?
「以前成功したから」といって、「同じやり方に固執」していないか?
善意を持つことに加えて、その善意が本当に機能しているかを見直せているか?を改めて考えさせられた出来事でした。
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